鎖につながれた犬
今日は寒い久しぶりに雪も積もった。
コンクリートに溶けた雪が残って氷をはっている。
こんな寒い日は高校の時に見た犬のことを思いだす。
高校までは自転車で通学していた。
通学途中に一軒の家があり、その庭には犬がつながれていた。
犬は道路脇につながれていて、いつも寒そうにしていたと思う。
いつも鎖につながれていて、その犬が散歩につれていってもらったり、鎖を外されて遊んでいるところも見たことが無かった。
ある日、犬はいなくなった。
犬のいなくなったあとは鎖をつないでいた杭のまわりだけ凹んでいた。
塗料が剥がれた犬小屋とアルミニュウムの皿だけが残っていた。
凹んだ地面を見て、この犬は一生をこの杭の回りだけで過ごしたんだろうと思うと悲しくなった。
毎日同じ様に暮らす僕もあの犬のように同じところをぐるぐると回って暮らしてるのかもしれない。
あの犬が死んでしまう前に僕が、あの鎖を外してやったら犬はどうしただろう。
車に跳ねられたか、保健所に連れていかれたか、どちらにしろきっと余りいい死に様じゃない。
あそこで死ぬよりも少しましかもしれないだけだ。