内臓連続攻撃
あらすじ
いい加減やめればいいものを『まだ中毒じゃない』とか言いながら食い続ける男達。
自分らでも薄々わかっているが、やっぱりもう時既に中毒なんじゃないかと怪しんでいる。
そういえば最近脳が軽いような気がしないか?
登場人物
俺:髪の毛をばっさり切ったと思ったら、次は丸坊主。いったい自分でも何をしているんだかのパカパカパッション狂いの無精髭の二十三歳。
奴:何にもすることが無いと無気力気味に暮らしてたが、近頃はゲームを一生懸命やっている。時間を潰すには丁度よいよと言う二十二歳。
もう一人:最近話してないのでわかりません。なにやら本人はワインブームのようである。俺に「身近な死を感じたいから、死んでくれ」と言った二十二歳。反撃に「一番身近なお前自身が死ね」と言ってやった。
彼:何やら地下世界を暗躍するギャンブラー。私生活が不明なグラディウス大好き二十六歳ぐらい。
1.連続の四回目
Cubensis3から僅か一日後、仕事から帰ってきた奴に結果(前話参照)を報告すると奴は「Cubensisを食うぞ」と言った。
不幸にもあと奴の1HIT分しかない。
一人で現実世界に取り残されるのも非常に寂しいので、少々駄々をこねて俺は半分わけてもらうことに成功した。
これだけの量で効くかどうか不安だったが、また貪るように食う。
ちなみに一体どうやって食ったかはもう思い出せない。
相変わらずまだ味噌汁かもしれない。
この頃になって気がついたのだが、実は味噌汁はお勧めしない。
何故ならふやけた茸から変な匂いが漂ってくるので、結構辛いことに気がついたからだ。
彼は徹夜後の体調最悪の時に食ったら、ゲロ吐いたそうだ。
まさに災厄の時。
それ以来、彼はキノコがトラウマになっているようだ。
きっとこうして人はキノコを止めれるのだろう。
大自然よありがとう。
とりあえずまだ食える人は卵でとじると食べやすいぞ。
俺と奴も最近はもっぱらキノコを卵でとじてしまって食べている。
卵二つ分ぐらいと塩とコショウで卵焼きにすれば、何となく味も匂いも誤魔化されて大丈夫だ。
そして効き方のチェックポイントはやはり空腹時の方がいいだろう。
また、なるべく体調を調えて健康なときにやろう。
キノコ食って健康になるのだ。
まあいい脱線しているので話を先に進めよう。
案の定いつも通り、まず体温が変化してから光の見え方などが変わり、音楽が冴えて聞こえ始めた。
光り方が足りなかったが、Cubensisの量は半分だから仕方がない。
俺はまた延々と自虐壁に身を任せつつ、下らないことを考えながら静かに電球を見続けた。
そして奴は真っ暗な自分の部屋の中へ一人消えていった。
バッドトリップしないか心配だったが、たぶん大丈夫だろう。
動く気にもなれず、俺はいつまでも音楽を聴きながら眩い白球を見ていた。
三,四時間してから、のそのそとキノコ食い特有の怠そうな動作で奴がやってきて「駄目だ、俺の中にはいいものなん
か見つからないぞ」と言った。
俺はコビトを発見してかなり人生が楽に過ごせそうだったので、腹の中を探ると何か出てくるかもしれないぞと言ったのだ。
奴も人生を楽に暮らせる方法とスタイルを模索中らしい。
二人で現実世界のパーのお節介について長々と話した後、夢物語と狩りの話になど花を咲かせて笑った。
そして何故こんな風に捻くれたか二人でつらつらと話していると、過去に起こった辛いことなどを色々思いだして嫌な気分になった。
確かこの後コンビニに行って、ちょっと月を見上げてふらふらとしていたと思う。
月の青白い光輪が空の黒に反射して落ちてくるように見える。
俺はまた元の時間に戻るのが苦痛だったので、このまま自分が溶けてあの光の中で無くなってしまえばいいのにな、と思った。
楽をして暮らすにはまだ遠すぎる。
四発目は本当は色々あるのだが、書けることは少ない。
2.天然系LSDの実
なんと輸入元が捕まってしまったらしい。
やっぱり諸外国では違法のようで(あたりまえか?)最早、いつものCubensisは手に入らなさそうだ。
絶望に打ちひしがれても仕方がないので、一寸高いが青いCubensisを購入することにした。
その前に奴に電話。
「おい、いつものCubensis~略~どうする」
「有り金で全部買え」
「了解ィ!」
青いのを4万円分買い込むと、店員のお兄さんが2パケ増量サービスしてくれて、通常量の1.8倍ぐらいのパケを作ってくれた。
しかしパケとは何の略であろう。
パケットか?
まあいいさ。
お兄さん、ありがとう。
煙草も高くなったので、何かお手軽に煙草の替わりになりそうな安い葉っぱはないかと探してみたが、特に目ぼしいものは何もなかった。
実は前回、チャクラなんとかという頭のおチャクラが回りそうな葉っぱを買って吸ったが、頭が痛くなるだけで俺の体には効かなかった。
しかしLSDに効果が似ていると言われる(名前忘れた)ローズウッドというのが目に付いたので、それを今回は更に2パケ分買った。
でっかい鼻くそみたいな-人それぞれであろう-大きさの硬い実が30粒ほどだろうか入っている。
喜び勇んですぐさま家路を急ぎ、文章なのですぐさま到着。
金は無くなったが、快楽と不思議の国行きの兎の時計を手に入れた。
取り敢えず青は勿体ないので暫くほっておいて、小さな木の実のローズウッドを齧ることに決めた。
だいたい1HITが3~5粒ぐらいらしい。
4粒まで食べて平気そうなら、もう一粒食おうと話して口に入れる。
不味い。
その辺に落ちている木の実を齧ったような苦さを感じる。
これは不味い、Cubensisとは違った不味さだ。
不味いというより、もしかしたら渋いが適しているかもしれない。
砂利でも食ったような感じだ。
なんとかよく噛んで四つぐらい食べるも、口の中は変な味で一杯になっていたのでジュースで誤魔化してみるが、あまり効果はなかった。
・・・四時間後。
全然効かない、多少光りの受け方は変な感じだったが特に何もない。
身体がちょっと怠いぐらいだ。
流石に安いので余り効かないかもしれないなどと思った。
しかも吐き気というか胸焼けのような感覚が喉元にあり、これが食ってからずっと続いている。
我慢できる程度だが、非常に不快だ。
段々この吐き気の所為で怠いのか、ローズウッドの所為で怠いのかもわからなくなってきた。
ああ、やっぱり俺は毒を食らってるのだなと思う瞬間だ。
このままトリップしてもバッドトリップするんじゃないかと思った。
奴はもう二度と食わんぞ、と言っていた。
俺も同感だ。
しかしやっぱり想像した効果が現れないので、吐き気が治まるまでの退屈しのぎにビバップを見る。
俺は胸焼けをどうにかするために、開けっ放しでしけきったベビースターをがつがつと食って誤魔化しながら見ていた。
奴は、よく食えるなぁ、と言っていたがこれがローズウッドの効力か『噛むこと』が気持ちいい。
更に暴食している所為で、吐き気と胸焼けもよくわからなくなる。
バリバリとベビースターを食ってると、脳に刺激が入って気持ちがいいのだ。
俺は更に奴がどっからか持ってきたビーフジャーキーなどを狂ったように食いながらビバップはいいねぇ、などとパーチクリンな頭で三話ぐらい見ていると、それは突然起こった。
眩暈によく似た感じだ。
風呂に長い間浸かってから急に立ち上がったときのような立ちくらみが何発か続く。
これは気持ち良いし悪い。
直感的に電球やテレビをを見てるとやばそうだと思った。
なったことはないがきっとカンテンやヒキツケの症状に似ていると思う。
俺は時既に食いまくってたので、胸焼けは呆れて何処かに飛んでいってしまってるのでその点は楽だった。
ビバップを見終わった後、奴がもう寝るといって部屋に戻って行ってしまった。
俺もビーフジャーキーを抱えながら、ベッドの上によじ登る。
ねっ転がってこんなもの食ってて頭悪いなぁ、などと思いながらも乾燥肉の細切れを次々と口に放り込む。
突然からだが怠くなるが、肉を噛むのは止めない。
これ以上食うと体に悪いかもしれないなと思って止めて、横になっていると失神みたいのが何発か起きた。
これも気持ちがいい。
俺は気が遠くなる度に笑った。
だけれどもこれはCubensisとは違った危険さを感じる。
動くのも面倒くさいので奴に呼びかけると奴も効いてきたらしい。
頭から下の電源を切られたようだと言っていた。
(これはこの後もう一発やってみて俺はわかったのだが、このときの効果はどうも俺と奴は効き方が違ったらしい)
奴は絶対に二度とやらんぞと言って静かになった。
俺は意識を飛ばしながら、これはこれでいいかと思って眠りについた。。
次にやる人達にアドバイスを与えると、これは効くまでに六時間程度かかるようだということと、胸焼け
などが起きるということ、そして幻覚は特に起きなかったということを言っておこう。
注意として五粒以上は食わないほうがいいらしい。
なぜかは知らないがこういうものは死んだりするかもしれないので、先人達の言葉は守った方がいいと思う。
こんなことをしていたら、いずれ身体を壊すのは明白だ。
馬鹿は死ななきゃ直らないとはよく言ったもんだ。
3.体調と体重
一月の休みの最中に連続して四回、ローズウッドも入れて五回ほどやると、流石に内臓が溶けたように重かった。
食欲もないので放っておいたら、どうも身体の調子が良くない。
健康でないとCubensisとか天然系は良い方向に効かなそうなので、何とか体調を調えるために暫く禁止することにする。
だがある日、俺の体のどこかの計器が振り切って俺は会社を休んだ。
その日は猛烈に眠かった。
会社を休んで十六時間ぶっとおしで寝た後、飯を食って夜の十時頃にまた眠りについた。
たぶん合計で二、五十六時間ぐらい寝ていたと思う。
前々日にやったCubensisの所為かはわからないが、どちらかというとたぶんローズウッドの方が内臓に疲れをあたえるような気がするのでこっちかもしれない。
どちらにしても脳を酷使していることは確かなので、脳が疲れ切っていたのだろう。
二週間ほど規則正しく沢山寝て、飯もちゃんと食ってると徐々に体調は元に戻った。
やり過ぎても効かなくなるそうだし、少々控えようかななどと考えた。。
ここ最近は体重は一寸太り気味で56Kgあったが、このときはいつの間にか4kg程体重が減って52Kgになっていた。
俺は大体通常の体重が54Kgで、太って56Kg、病気になったりすると52kgぐらいなので、やっぱり体調はよくなかったのであろう。
と、いうことでローズウッド-Cubensis三連続も問題あるが-でひどい目に遭っていたので、青いCubensisは少々期間を空けてやることにした。
だが事態はどんどん悪くなっていっているような気がする。
4.アッパーカットでダウンダウン
その前にここまで以前に幾つかやった薬について書こう。
(1)カフェイン:その辺の薬局で売っているやつだ。
別段違法でも何でもないが、通常量の三倍ぐらい飲むと、目が冴えていい感じだ。
だが眠いときにやると薬で無理矢理起こされているような、違和感がまぶたにある。
(2)忘れた:ダウン系の葉っぱ。
彼が飲み会の時に持ってきた恐ろしく不味い味の葉っぱ。
あまり持続時間がないようだったのとm少ししか吸っていなかったので多少身体が重くなる程度だった。
葉っぱを紙で巻くのには技術がいるので、吸いものは素直にジョイントかパイプを買ったほうがいいだろう。
(3)忘れた:アッパー系の葉っぱ
これも同様の彼からいただいた。
■■■の店に行ったときに彼が買ったものだ。
ドナルドマックで吸ったが、紙で巻いている行為が異常に怪しいのと恐ろしく甘ったるい煙草以外の煙の匂いが部屋中に充満してして不自然だった。
酒を飲んだときのような体の火照りがある。
(4)忘れた:ダウン系の錠剤。
アッパー系の葉っぱと同様に■■■の店で彼が買った。
これには参った。
帰りの電車の中で効き始め足に力が入らず身体が怠かったが、立っていることや歩いていることが面白かった。
自分が体を動かしていると感じられる薬である。
その夜は惚けていたが御機嫌に過ごしてゆっくり眠った。
しかし次の日の朝になんと会社に行く途中で第二波がやって来た。
会社に行くまでが非常に辛くその辺に座ろうかと思ったぐらいだ。
着いて暫く何も出来なかったので午前中はほとんど椅子に座っていた。
これは大分時間差があって効果がやってきたようだ。
基本的にどうも俺の体には葉っぱは合わないらしい。
どんなに肺に溜めても、あまりよろしくない。
これらの葉っぱを吸うと、煙草がどんなに美味いものか再認識できる。
ローズウッド同様その辺の草なのではないかと思ったりする。
キノコなどに比べて、デザインされた薬系は食べやすい。
だが様々な効果が複合されてるのと、同じキノコでも分けのわからない飛び方をするので、どちらかというとキノコの方が今のところはお気に入りである。
ただあの不味さには辟易するがな。
次回は青について書こうと思う。